“老外”=外国人?差別的意味がある?気をつけるべき中国語のスラング的表現

YouTubeにこんな動画がありました。
外国人が香港について語っている2分程度の短い動画です。イギリス人、オーストラリア人、アメリカ人などの方たちが香港の素敵な点を英語や中国語で話しているのですが、今回ピックアップしたいのは内容ではなく、動画のタイトルに含まれている単語です。 この動画のタイトルは「老外眼中的香港: What Foreigners Like About Hong Kong」となっています。 注目したいのは”老外“。ピンインでは「lǎowài」ですね。 この言葉は、日本語の「外人」という言葉によく似ています。 「外国人」を表すという点、また、差別的な意味があるのではないかという議論がある点でも似ています。 中国以外の国の人を表す中国語のニュートラルな単語は、日本語と全く同じ”外国人 wàiguó rén“です。改まった場面では「外宾 wàibīn」という表現も使われます。“老外”は、ヨーロッパ、アメリカ、中東、アフリカなど、東アジア以外の出身の外国人に使われるようです。

“老”という漢字の二面的な意味

“老外”という表現に問題があるかどうかという議論でポイントとなるのが”老“という字の持つ意味です。 中国語学習者がはじめに覚える単語のひとつに、日本語の「先生」を表す“老师 lǎoshī”があります。このように、“老”という字は、「経験豊か」とか「尊敬の対象」というポジティブな意味をもちます。 ただ一方で、日本語話者が「老」という字からはじめに想起するであろうイメージと同様に、中国語の“老”には「年をとった」「古い」「活力がない」というような、ネガティブな意味もあります。 この”老“という漢字の二面性から、”老外“という語はときに不適切だと考えられるようです。 差別的な意味があるかどうかという問題を抜きにしても、“老外”は口語的な表現なので、フォーマルな場で使うのは避けるべきですね。というか、こういう扱いが微妙なセンシティブな言葉は、ノンネイティブは無理に使わないほうが無難だと思います。

あくまで個人的な意見ですが

ただこれは個人的な意見ですが、外国人の問題に限らず、差別の問題についての話題で、あまりに個々の単語の表現にこだわる態度には少し違和感を覚えます。 もちろん、あまりに侮蔑的な表現というのはあるので、それに憤りを示すのはもっともなことだと思います。 でも、「障がい者」の「がい」の漢字は絶対にこうでないといけない!とか「家内」なんて言う男は女性を奴隷扱いしている!とか、ちょっと敏感すぎる声というのは、かえって社会を息苦しいものにしている可能性もあるんじゃないかと思います。 もちろんこれは、これからも積極的にそういう言葉を使っていこうという主張ではなく、折りに触れ「別の表現の方が好ましいですよね」と啓蒙していく感じがちょうどいいのではないかという意見です。

わりとふつうに“老外”って言ってる

なんだか真面目にいろいろ書きましたが、実際のところ、みんなふつうに“老外”って言ってます。 「外人さん」ぐらいのニュアンスじゃないでしょうか。いやネイティブじゃないから分かんないけど。 中国語の話から、少し違う方向に話が進んでしまいましたが、つまり、中国語話者が“老外”という言葉を使っていたら、基本的に「外国人」のくだけた言い方だと捉えればいいけど、微妙なニュアンスが含まれていることもあるので気をつけよう、という話でした。
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